斎藤実(さいとうまこと)の似顔絵イラスト

第30代総理大臣、斎藤元首相とは

海軍出身の岩手県人。
前任の犬養毅は五・一五事件で殺される。

次の宰相となった斎藤は軍人出身で穏健派であった。良識ある海軍大臣経験者として期待された。

政党内閣ではなかったが、高橋是清鳩山一郎広田弘毅岡田啓介など、各所各会派からスターを起用、挙国一致内閣ともいえた。
しかし、満州事変の後始末を間違えた。
軍部との対立を避けるあまり満州国を承認してしまった。それがために日本は国際連盟を脱退するはめになる。国際社会から結果孤立してしまい、軍部の台頭を許してしまい、後の太平洋戦争へ突入する萌芽を作ってしまうのである。
だが、内政では評価される。昭和恐慌以来の国民の窮乏、わけても農村の子女の身売りなどの貧困の一途をたどっていたが、復興に力を入れ、経済を持ち直した。
右翼系の平沼騏一郎らの妨害や陰謀(帝人事件)により辞職に追い込まれた。

齋藤實の特徴と容姿

爬虫類系が入った上下のマブタがたっぷりとした目、大きな鼻と品のある口元である。

ゆったりとした身体付きと大らかな雰囲気は、東北人らしい真摯で辛抱強く懐の広い性格を現しているようだ。

エピソード

マメな性格で、プレゼントには必ずお礼状を書いたりする。
この人も二・二六事件で青年将校に殺される。一週間くらい不眠不休できる強靭な体力の人であったが、暗殺に抗えず。無念。
岡田内閣の時に内大臣を務めていたが、撃たれた弾丸は47発。切り傷は数十と残酷極まりない。
奥さんが身体張って「私を撃って!」と叫んだが、引き離されて、妻の目の前で惨殺される。ひどすぎる。